2021/05/03
無人搬送車向け電動モーション技術
ニュースと記事
無人搬送車があらゆる分野を制覇
職業環境では、無人搬送車 (AGV) の普及がますます増えています。電動リニアアクチュエーターを搭載し、調整機能などの豊富な機能を備えているため、ユーザーのルーティーン作業が容易になります。
国際貿易とeコマースが発展し、商品の生産と取引きが増加する中、市場の拡大により、新たな経済的、社会的、環境的、そして衛生学的な課題が生まれており、これらの課題を満たすために、企業は自動化を進めています。
業界の種類に関わらず、AGVは現代社会の新たな課題を満たしながら、競争力を維持することができる多くの経営者にとって理想的なソリューションです。
世界の新たな課題に応えるAGV
AGV市場は急速に成長しており、常に新しい分野へと拡大しています。産業、医療、農業などの様々な環境で、以下を含めた様々な事項を実現できます。
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消費者の高まるニーズや品質、時間、コストの面に対する要求を満たします。
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反復作業をより迅速かつ正確に行うことで生産性を向上させます。
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24時間年中無休のアクティビティを低コストで実現します。
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運用コストを削減できます。
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筋骨格系障害を発生する可能性があり、意欲の低下や常習的欠勤の原因となる反復作業から人員を解放することで、安全性を向上します。
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企業の発展にとってより戦略的な意味のある、付加価値のある業務に人材を再配分することができます。
あらゆる機器や分野に適した電動モーションソリューション
物流・産業用AGV向け電動リニアアクチュエーター
商品の需要が増加し、出荷への要求がますます高まる中、物流はあらゆるビジネスにとって競争上不可欠な要素です。
AGVはサプライチェーンに変革をもたらし、顧客のニーズに応えるための効率性をさらに高めます。物流倉庫では、注文の準備やコンテナの積み降ろし、荷物の移動などの作業に使用されていることがあります。また、空港などの特殊な場所で、荷物の運搬などに使用されることもあり、非常に汎用性があります。
AGVは生産拠点でも使用されています。生産ラインの末端のスペースを解放し、部品や完成品を別の場所へと運搬してくれるため作業者は不要な動作や反復する動作から解放されます。
TiMOTIONでは、こういったロボットを動作するために最適な小型で高性能な電動アクチュエーターを設計しています。
AGVの中には、コンテナの下に収まる必要があることから、ある程度の小型化が求められるものもあり、これによって電気系統を搭載する内部のスペースにも影響が及ぶため、小型であることは重要です。
MA1産業用電動リニアアクチュエーター は、AGVの充電台の高さを調整するのに最適です。4,500 Nまでプッシュすることができ、過負荷時に機器を保護することができる過負荷クラッチもオプションで用意されています。
また、作業面やコンベアなどで荷物を押す際の水平方向の動きを推測することも可能です。このような場合にもTA2電動アクチュエーターは完璧に適応するため、限られたスペースに組み込むことができます。さらに、オプションの信号制限スイッチも用意しており、機器にさらなる機能性を持たせることができます。
MA5電動アクチュエーターは、片側だけを持ち上げることで充電台を傾けることができるため、AGVから別の面に荷物をスライドさせて、完全に自動化されたハンドリングを実現します。
物流AGVソリューションの詳細については、こちらをクリックしてください。
農業用AGV向け電動リニアアクチュエーター
増え続けている人口に食糧を供給することが、競争力を維持するために生産量を増やし続ける必要のある農業関係者にとって大きな課題となっています。有機栽培や無農薬などの商品の特質への期待が高まる中で、食の栽培方法についても新たな見直しが求められています。
農業用AGVは、これらの新たな課題に対する答えです。畝の中を通過させることで、特定の分析、監視、作物メンテナンス作業を、自動で正確かつ迅速な方法で、中断することなく行うことができます。
この技術により、農業関係者は作業を容易にすると共に生産性を向上させ、より規則的でカスタマイズされたケアで製品の品質を保証し、有機栽培や無農薬の商品を提供することで環境上の課題にも応えることができます。
作物や土壌のメンテナンスを定期的に行うことで、作物は常に健康に維持されます。土壌は最適な品質を保ち、生態系に有害な農薬も必要なくなります。
電動リニアアクチュエーターで、AGV農具の高さ調整や位置決めを行うことができます。畝に入る前に農具を下げて、畝を出る時に上げることができます。鍬入れ、草取り、剪定など、様々な農具を使った作業が可能です。
MA2産業用電動リニアアクチュエーターは農機具に最適です。最大8,000Nまでプッシュできる負荷容量を備えており、オプションでIP69Kに適合させることもできます。畝の出入り口で農具を昇降させるのに適しています。
MA5電動アクチュエーター、作物の両側の農具の間隔を調整し、農機具を畝幅に合わせて自動的に調整します。それぞれの苗木を正確に処理することができ、作物にダメージを与える心配もありません。この産業用電動アクチュエーターには、インナーチューブとアウターチューブの接合部に潤滑システムをオプションで装備して、保護性と耐久性を向上させることができます。
電動アクチュエーターは油圧システムの代替としても適しています。液漏れによる土壌汚染のリスクがなく、同時にユーザーが持つ新たな環境上の期待にも応えることができます。また、オプションでIP69KまでのIP規格に適合させることができるため、厳しい環境(水、埃、泥、悪天候)での農業に特に適しています。
またAGVは、温室でカートや注文品の準備にも使用することができます。ある地点から別の地点への野菜の運搬が自動化されることで、農業経営者の不必要でリスクの高い動きを軽減することができ、商品の品質も保たれます。
この場合にも、MA1電動アクチュエーターはAGVの充電台の高さ調整に合わせて適応します。
医療用AGV向け電動リニアアクチュエーター
患者数の増加、看護スタッフの減少、重労働、汚染のリスクなど、現在医療機関が抱えている課題は多岐にわたります。
医療用AGVは、医療機関内での洗濯物、食品、廃棄物の搬送や、通常は看護スタッフが行う医薬品や医療機器の病室や手術室への配送など、反復する動作を扱うことができます。
AGVを利用することで、医療従事者を筋骨格系の障害を引き起こす恐れのある不必要で疲れる、あるいは危険な動きから解放することができます。
疫病が蔓延している環境では、AGVはウイルスによる汚染を抑制し、伝染病患者の健康福祉に必要な機器を提供して、最適なケアを維持するために役立ちます。
また、最適かつ安全な医用素材ニーズを補充したり、在庫管理を自動化するため、医療スタッフは職能上の枠を超えた作業から解放され、より優れた患者ケアを提供することができます。
TA37電動リニアアクチュエーターは医療機器向けに特別に設計されています。最大で12,000Nのプッシュ負荷をかけることができ、医療用AGVの充電台の昇降に非常に適しています。
また、オプションでIP66W*までの保護等級にも適合させることができ、特に洗浄・消毒基準が高い医療環境での使用に適しています。
さらに静音性も優れているため、周囲の人の快適性や医療空間の静けさを保つことができます。
プラットフォームから作業面に荷物を移動させるために、水平方向の作動を検討することも可能です。このようなケースには、TA29医療用電動アクチュエーターが最適です。小型設計であるため、小さなスペースにもフィットし、最大6,000Nのプッシュ負荷容量を実現しています。
*洗浄可能 = TiMOTION規格では洗浄が可能。
産業洗浄用AGV向け電動リニアアクチュエーター
この数ヶ月にわたり、パンデミックの影響で、公共の場における衛生環境の重要性が高まっています。集中的な洗浄と定期的な消毒は、グローバル経済にとって欠かせない要素となっています。
しかしながら、スペースが大きくなるにつれ洗浄にかかる時間と必要な頻度も増えることとなり、公共スペースのメンテナンスは管理者にとって大きな課題となっています。
衛生面だけでなく、メンテナンスには美観上の問題もあります。ユーザーに一定の品質を保証して環境の衛生状態を確実なものにし、会社のイメージを向上させなければなりません。
こういったエリアのメンテナンスには、産業洗浄用AGVが活躍します。絶え間なく洗浄するので、環境は常に最適な状態に保たれ、厳格な衛生基準を満たすことができます。
電動リニアアクチュエーターでは、回転ブラシなどの掃除具を必要に応じて下げたり上げたりすることができます。
掃除具の昇降には、MA5電動アクチュエーターが最適です。コンパクトで堅牢性があり、洗浄用AGVのメカニズムに簡単に組み込むことができます。また、オプションでIP69K規格に適合させることができるので、水や汚れが付着する洗浄機にも適しています。
内部スペースが限定的なより小型の機器となるTA38M電動アクチュエーターもブラシの調整に活躍します。そのサイズ、重量、パフォーマンスの比率は、市場で非常にユニークな存在です。
自律型ローディングステーション用電動リニアアクチュエーターとギアモーター
電気自動車市場は急速に拡大しており、ローディングステーションの開発も並行して行われています。この分野もまた自動化される傾向にあり、充電用AGVも登場し始めています。
自律型ローディングステーションは、簡単に積み込むことができるように車両の方へと自動的に移動するため、ユーザーの手を煩わせません。充電用AGVでは、自動化された方法で、多数の車両を同時に充電することができます。
TiMOTIONでは、ロードアームの調整向けの電動ソリューションを提供しています。MA5産業用電動アクチュエーターは最大3,500Nのプッシュ負荷容量を備えており、AGVのロードアームの高さを車両に合わせて調整します。 TGM2ギアモーターでアームの向きを調整し、小型のTA38M産業用電動アクチュエーターが車両のソケットに合わせてロードアームの位置決めを正確に行います。
電動リニアアクチュエーターを利用することで、無人搬送車の調整方法の可能性が広がります。堅牢かつスムーズな動きで重い荷物を支え、機器に信頼性の高い安定した動きを提供します。部品の昇降以外にも、あらゆるドアやフード、アクセサリー(カメラ、ランプ、センサーなど)など、ロボットやその環境を問わず、電動で調整することができます。
TA38M電動アクチュエーターも、この種の動作に適しています。最大200mmのストロークを持ち、ハッチやフードの作動に最適です。また、VN1電動アクチュエータ―は、あらゆるハッチの開閉にも使用できます。専用のアタッチメントによりフットプリントが小さくなるため、小型AGVにも適しています。
TA20電動アクチュエーターでは、アクセサリーの調整ができます。3ピースの伸縮設計構造により長いストロークを実現しながらも、引っ込み距離を最小限に抑えるデザインで、狭い場所での設置に適しています。
TiMOTIONの電動リニアアクチュエーターには、オプションで様々なセンサー(ホール効果センサー、リードセンサー、ポテンショメーター)を装備することができ、これによりアクチュエーターのストロークの位置をフィードバックすることが可能になり、モーションシステムの管理が容易になります。
また、電動アクチュエーターは、油圧および空圧システムの理想的な代替品となります。オイルフリー、メンテナンスフリーで、設置後の操作も必要ありません。
当社の電気機器はあらゆる環境に適した電動モーションソリューションであり、数多くのオプションを提供するだけでなく、ほとんどの制御システムに対応しています。当社では、お客様のニーズに合わせて当社のシステムをカスタマイズし、お客様と共にオーダーメイドのプロジェクトを開発しています。
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