2022/02/18
実験活動のテストベンチにおける電動リニアアクチュエータの利用
ニュースと記事
電動リニアアクチュエータで、将来の技術的課題を克服します。
電動アクチュエータが広範囲の用途で動作を実現し、特定のシステムの開閉を自動化する様子をご覧ください。欧州TiMOTIONとベルギーのUCL大学との共同作業の成果を紹介します。
ベルギーのUCL大学の学生が、当社へ困難なプロジェクトの支援を依頼しました。彼らは大気への汚染物質の排出削減を目指し、ガソリンとディーゼルの中間の燃焼モードで動作するエンジンの一種である、予混合圧縮自己着火(HCCI)エンジンの効率を上げようとしていました。このプロジェクトの枠内では、メタンガスでエンジンを駆動します。
このアイデアは、ベルギーでのエネルギー転換の文脈から生まれました。電気は私たちの生活に占める割合がますます増えていきます。これは未来のエネルギーであり、再生可能エネルギーシステム(太陽光と風力発電)の重要性が増していきます。
燃費については未だに多くの問題が残されていますが、最も可能性があるソリューションは、再生可能なエネルギー源を用いた合成エネルギー生成であるとみられています。
これらの合成エネルギーは、液体(CH3OH、Cn Hm)または気体(H2、CH4、NH3)の燃料の可能性があります。これらはバイオマス(H2とCOを通じて得られる「合成燃料」)からも生成できますが、より重要な点として、余剰電力(H2を通じた「電子燃料」)も可能です。こうした再生可能なエネルギーは、各種のエネルギー形態で利用可能な、長期的ソリューションとみられています。
学生たちの使命は、技術経済的ソリューションである合成燃料を研究し、気候変動の課題を克服することでした。彼らの使命はまた、エネルギーグリッドの安定性を保証して、ベルギーで2040年以降も供給を安定化させることでした。
これを実現するため、学生チームはHCCIエンジンとメタン燃焼を研究しています。目標は、エンジンの力率を増やし、大気汚染物質の排出を削減することです。
最低4年間続く科学研究の最後には、生徒は将来の転換に使える参考資料として、政府に勧告を提出する必要があります。
電動アクチュエータ技術に関する学生のプロジェクト
HCCIエンジンプロジェクトに関わるチームは、1名の博士号課程の学生、1~2名の修士号課程の学生(毎年変わります)、様々な技術者で構成されています。ラボの実験を実行するため、彼らはHCCIエンジンがエンジン温度を自動的に調整するために配置されている室内の冷却システムの開閉を自動化させる必要がありました。
彼らは排出量を減らす種類の燃焼を利用するエンジンを研究しています。すす煤と窒素酸化物の排出量が抑えられています。
学生はエンジン内で利用可能な混合気(空気と燃料)の量を増やし、かつ且つより厳しい排出規制を満たして、この技術の効率を向上させようと努力しています。
ここで、電動アクチュエータが役に立ちます。
室内の冷却システム開閉用の電動アクチュエータ
エンジンが配置される室内の冷却システムの開閉を自動化するため、同チームはTiMOTIONのMA5電動リニアアクチュエータの使用を決定しました。これは室内の空気温度の調整に使用されます。
チームからのコメントを紹介します。
「大学のラボで実験活動を行うため、MA5電動アクチュエータをテストベンチで使用しました。要求された仕様に合致し、期待通りに動作しています。」
当社は彼らの訓練プログラムを通じて、学生たちとこのプロジェクトの発展状況を追い続けて行きます。
TiMOTIONはこのプロジェクトを継続させ、学生たちと共に実現する機会を歓迎しています。当社製品に関するご質問や、技術サポートの依頼は、最寄りの営業拠点までお問い合わせください。